2005年12月18日
天井を突き破れば
今日は寒いです。
こんな寒い日は、暖房の効いたぬくぬく暖かい部屋で、ごろごろしていたいものです。
暖房の効いた部屋にいると、つい、起きているのだか寝ているのだか分からない状態に陥ってしまい、ほわほわとした湯気のような、霧のようなものが、広がってきます。
白い、ぼんやりとした、湯気のようなところからは、揺らめく黒い影がぼんやりと見えます。
ぼんやりと黒い影をみていると、視界が一瞬、真っ暗になり、真っ青な光できらめく海が見えます。
波立ち、きらめき、穏やかな海が、眼下に広がっています。
しばらく眺めていると、風が吹き、ゆらっと体勢が崩れます。
海が近づいてきます。
いままで広がっていた海が、絞り込まれ、さらに、絞り込まれていくうちに、目の前が真っ暗になります。
それも、束の間辺りは、明るくなり、目を開けると天井が見えます。
天井は、次第にくるくると回り、渦を巻き始めました。
目がくるくると回り始めます。
体は、渦の中に吸い込まれ、水の中を突き進みます。
広々とした感じをとおりぬけ、やがて、心地よい刺激を感じます。
その刺激は、徐々に強まり、圧力となり、その圧力は強くなり、体を押し戻そうとします。
さらに激しく、押し戻そうと、力士がツッパリをくりだしているような感じがします。
そんな感じが、少し変化し、さらに大きな力を感じます。
大きな力に、踏ん張りながら、きつく、きつく、力を入れました。
私は立っています。
耳に訴えかけてくる、岩にぶつかる、流れの音。大きな岩に淀む音。無数の石ころを転がす音。
どれもが絡み合って、静かなようで、大きく、鼓動を高めるような、耳に訴えかける音です。
辺りは、薄暗く、白い雪が岩の上にちょこんと乗り、緩やかなRを描く大きな淵を作り出している岩盤には、氷が下へ下へと伸びています。
淵には、水滴が何秒か一回落ち、波紋を広げています。
小さな石と、石とがこすれる音がします。
何度も。
それが、次第に大きくなり、息を吐く音が聞こえてきました。
その息は、小学生くらいの、子供でした。
大きくまたいで、石の上を飛び越えています。
その、子供は私の方に近づいてきて、私の目の前で立ち止まりました。
私は声をかけました。
「何をしているんだい」
でも、声は空気に振動しないで、辺りに響きません。
私の頭の中だけで消化されるようです。
子供は目の前の大きな岩や流れの先を見ています。
そして、私のことなど気にもとめず、川原の中央にある、石をちょこんと飛び移り、対岸へわたり、また、上流へ向かっていきました。
そういえば、学校帰り、沢をよく、上がりました。
どこまで、上流にいけるか。
運動靴で、川から、ひょっこり顔をだしている石を渡り、大きな岩をよじ登り。
この季節ならではの、遊びです。
時に小さな石の上から滑り、川へ落ちてびしょ濡れになったこともあります。
そんな時親に怒られて、もう川へ遊びに行ってはいけないと、川遊び禁止令が言い渡されました。
しかし、こんな、面白い遊びは止められるはずもなく、またもや、川へ遊びにいきました。
部屋の中で、上を見上げると、天井を突き破り空が見えます。
空は、地上を鏡にして、水を映し出し、地上の様子を映し出してくれるでしょう。
それは、時に過去だったり、未来だったりします。

こんな寒い日は、暖房の効いたぬくぬく暖かい部屋で、ごろごろしていたいものです。
暖房の効いた部屋にいると、つい、起きているのだか寝ているのだか分からない状態に陥ってしまい、ほわほわとした湯気のような、霧のようなものが、広がってきます。
白い、ぼんやりとした、湯気のようなところからは、揺らめく黒い影がぼんやりと見えます。
ぼんやりと黒い影をみていると、視界が一瞬、真っ暗になり、真っ青な光できらめく海が見えます。
波立ち、きらめき、穏やかな海が、眼下に広がっています。
しばらく眺めていると、風が吹き、ゆらっと体勢が崩れます。
海が近づいてきます。
いままで広がっていた海が、絞り込まれ、さらに、絞り込まれていくうちに、目の前が真っ暗になります。
それも、束の間辺りは、明るくなり、目を開けると天井が見えます。
天井は、次第にくるくると回り、渦を巻き始めました。
目がくるくると回り始めます。
体は、渦の中に吸い込まれ、水の中を突き進みます。
広々とした感じをとおりぬけ、やがて、心地よい刺激を感じます。
その刺激は、徐々に強まり、圧力となり、その圧力は強くなり、体を押し戻そうとします。
さらに激しく、押し戻そうと、力士がツッパリをくりだしているような感じがします。
そんな感じが、少し変化し、さらに大きな力を感じます。
大きな力に、踏ん張りながら、きつく、きつく、力を入れました。
私は立っています。
耳に訴えかけてくる、岩にぶつかる、流れの音。大きな岩に淀む音。無数の石ころを転がす音。
どれもが絡み合って、静かなようで、大きく、鼓動を高めるような、耳に訴えかける音です。
辺りは、薄暗く、白い雪が岩の上にちょこんと乗り、緩やかなRを描く大きな淵を作り出している岩盤には、氷が下へ下へと伸びています。
淵には、水滴が何秒か一回落ち、波紋を広げています。
小さな石と、石とがこすれる音がします。
何度も。
それが、次第に大きくなり、息を吐く音が聞こえてきました。
その息は、小学生くらいの、子供でした。
大きくまたいで、石の上を飛び越えています。
その、子供は私の方に近づいてきて、私の目の前で立ち止まりました。
私は声をかけました。
「何をしているんだい」
でも、声は空気に振動しないで、辺りに響きません。
私の頭の中だけで消化されるようです。
子供は目の前の大きな岩や流れの先を見ています。
そして、私のことなど気にもとめず、川原の中央にある、石をちょこんと飛び移り、対岸へわたり、また、上流へ向かっていきました。
そういえば、学校帰り、沢をよく、上がりました。
どこまで、上流にいけるか。
運動靴で、川から、ひょっこり顔をだしている石を渡り、大きな岩をよじ登り。
この季節ならではの、遊びです。
時に小さな石の上から滑り、川へ落ちてびしょ濡れになったこともあります。
そんな時親に怒られて、もう川へ遊びに行ってはいけないと、川遊び禁止令が言い渡されました。
しかし、こんな、面白い遊びは止められるはずもなく、またもや、川へ遊びにいきました。
部屋の中で、上を見上げると、天井を突き破り空が見えます。
空は、地上を鏡にして、水を映し出し、地上の様子を映し出してくれるでしょう。
それは、時に過去だったり、未来だったりします。
Posted by kawa at 15:25│Comments(0)
│意味のないこと
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